炎症性色素沈着

炎症性色素沈着は、「炎症」が原因で起こるタイプのシミです。

炎症性色素沈着の主な原因はニキビや吹き出物、ケガ、虫刺されなどで、肌が炎症を起こしている部分に色素が沈着し発生します。
特にケガの跡に出来る事が多く、治療をしないと長期間残るという特徴があるシミです。

炎症性色素沈着を治療したい人向けに、具体的な治療方法の例を挙げていますので、参考にしてみてください。

目次

炎症性色素沈着の治療は可能?

炎症性色素沈着は、適切な対策をすれば治ります。
治療方法は色々とありますが、具体的には自分で対策する方法と、美容皮膚科で治療する方法です。
どちらを選択するかで炎症性色素沈着が治るまでの時間と、費用が変化します。

炎症性色素沈着を化粧品や市販薬で治療する

炎症性色素沈着を市販薬で治すには、トランシーノやアットノンを使います。
トランシーノは錠剤タイプの内服薬で、アットノンは塗るタイプの外用薬です。
どちらも使い続ける事で、炎症性色素沈着を消していく効果があります。

化粧品の場合は、美白化粧品全般やピーリングジェルなどを使用します。
美白化粧品は、ビタミンCやビタミンAが配合されている美白クリームや美容液が有効です。
ピーリングジェルは、角質を剥がす効果の高いものであれば効果があり、毎日使う事で炎症性色素沈着が消えていきます。

炎症性色素沈着を自分で消せるアットノンと美白クリーム

炎症性色素沈着を自分で治療する場合、市販されているアットノンや美白クリームが有効です。
美白クリームは、肌の代謝を活性化すると言われているビタミンCや、ビタミンAが含まれているものが炎症性色素沈着には効果があります。

アットノンは、市販薬の中でも傷あとの修復に効果のある薬で、炎症性色素沈着を少しずつ改善出来るとして口コミでの評価も高い薬です。

炎症性色素沈着に効くトランシーノ

市販の内服薬で、炎症性色素沈着に効果があるのがトランシーノです。
トラネキサム酸が主成分で、飲むだけで少しずつ炎症性色素沈着を改善していきます。
飲むだけなので手軽な方法ですが、ワーファリン服用者には使えない事に注意してください。

ピーリングで炎症性色素沈着を消す

炎症性色素沈着は、少しずつ皮膚の表面に色素が押し出されていくので、ピーリングジェルで古い角質を取れば薄くなっていきます。
ただ、この方法はあくまで押し出された色素を取る方法なので、「色素を押し出す力」を強くするわけではありません。
効果はありますが、ピーリングジェル単体よりは美白クリームと同時に使った方が、より炎症性色素沈着には有効です。

また、ピーリングは美容皮膚科でも行えます。
美容皮膚科で行う場合は専用の薬品で行うので、市販品よりも効果が高いのが特徴です。

美容皮膚科で炎症性色素沈着を治療する

美容皮膚科で炎症性色素沈着を治療する

早く炎症性色素沈着を治したい時は、美容皮膚科に行くと自分で治すよりも早く効果を得られます。
美容皮膚科での治療は、主に3つの選択肢がありますが、選択次第では違う治療が同時に行えます。

軽い炎症性色素沈着にはイオン導入

イオン導入は、炎症性色素沈着が起きている皮膚に、色素を排出する効果のある3つの成分を直接送り込む治療法です。
基本はビタミンCで、直接肌に塗るよりも深く肌に入り込むので、その効果は非常に高くクリーム等とは比較になりません。
ビタミンCの他にはトランサミンやグリシンと言った炎症を抑える成分を同時にイオン導入で使う事があり、各成分の効果を重ねることで炎症性色素沈着を消していきます。

イオン導入を美容皮膚科で受ける場合は、おおむね1万円前後の費用が掛かります。
通常は数回に分けて行う事が多いので、少なくとも3万円から5万円程度は費用が必要です。
保険適用がないので高額な費用になりますが、早く炎症性色素沈着を消したいのなら選択肢の1つになります。

炎症性色素沈着を即座に消せるレーザー治療

炎症性色素沈着が出来ている部分をレーザーで焼いて治す手術の1種です。
医師の技術が必要な治療なので、実績の高い美容皮膚科を選択しないと後遺症が残るリスクがあります。
ただし、炎症性色素沈着を早く消したい時には、一番効果のある治療法と言えます。

費用は一回当たり1万円から2万円程度で、治療を終えるまでに3回から4回のレーザー治療が必要です。

炎症性色素沈着を剥がすケミカルピーリング

美容皮膚科では、薬品を使って炎症性色素沈着を剥がし、新しく肌を再生させる「ケミカルピーリング」という治療法も選択出来ます。
沈着した色素ごと肌の表面を剥がしてしまうので、肌全体が綺麗になるというメリットもあるのですが、肌の再生まで2週間ほど必要です。

ハイドロキノンやトレチノインでの治療

炎症性色素沈着はメラニン色素が沈着している事で起きるので、色素を排出する薬を使うと少しずつ薄くなっていきます。
治療に使われるのは、トラネキサム酸やビタミンC、あらゆるシミに有効なハイドロキノンやトレチノインです。
市販薬に比べると早く効果が出るので、レーザーやイオン導入を避けたいが炎症性色素沈着を消したい人に向いています。

炎症性色素沈着の治療期間

炎症性色素沈着の治療期間

炎症性色素沈着の治療期間は、治療方法によって変化します。
長くかかる場合は1年以上の時間が必要で、根気よく続けることが必要です。

一番長い時間が掛かるのは市販品

炎症性色素沈着が消えるまでの期間が長いのは、市販品を使ったセルフケアでの治療です。
市販品は医薬品とは違い、配合できる美容成分に制限があるため、その効果もゆるやかなものになります。
個人差はありますが、長いと1年以上かかる事もあるので、いかに継続して行うかが大事です。

早く炎症性色素沈着を治療したい時は?

早く炎症性色素沈着を消したいのなら、美容皮膚科へ行くのが一番です。
費用が高い分、医薬品を使った治療やイオン導入を利用する事で、3か月から半年ほどすると炎症性色素沈着は消えていきます。

病院での治療も個人差はありますが、セルフケアよりも早く効果が出ます。
暑い時期に間に合わせたい時など、急いで炎症性色素沈着を治したい時は、病院での治療を視野にいててみてください。