
朝起きて顔を洗っている時やトイレに行って手を洗っている時などに、ふと自分の顔を鏡で見て、シミを発見して落ち込む方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シミはなぜできるのでしょうか。
また、できたシミをどうやって消すのかや、シミを増やさないためのお手入れはどうすれば良いのか悩んでいる方も多いでしょう。
顔にできるシミについてご紹介いたします。
目次
シミだらけの顔をどうやってお手入れする?
顔にできたシミが気になる方が多いと思いますが、皆さんはどうやってスキンケアをしていますか?
もし間違ったスキンケアをしていると、逆効果になる事もあります。
シミの原因をきちんと把握して、適切なお手入れをするようにしましょう。
なぜ顔にシミができるの?原因は何?

シミができる原因には、普段の生活がとても関係しています。
主な原因を把握し、事前に予防できるものは対策をとるようにしましょう。
ストレスは肌の大敵
まずシミの原因になるのは、ストレスです。
ストレス社会の世の中では、ストレスのない生活をする事は非常に難しいと言えます。
しかしながら、ストレスがたまるとターンオーバーという肌の新陳代謝機能が崩れ、ホルモンバランスも崩れてしまいます。
これによって肌の健康が損なわれ、シミができやすくなってしまいます。
特に、仕事やプライベートで嫌なことがあった、引越しや転職などで環境の変化があるとストレスが溜まりやすいと言えます。
ストレスが溜まっているな、と思う時は体を労るのが良いでしょう。
もし無理をしてしまうと、気が付いたらシミが増えていた、なんて事もあります。
避けられない加齢
当然ですが、生きていると毎日歳を重ねています。
この加齢も、実はシミの原因の1つなのです。
加齢によって新陳代謝が衰えます。
それによってターンオーバーが遅れ、肌の中でシミの生成ばかりが活発に働いてしまいます。
そのため、30代、40代、50代と歳を重ねると、どんどんシミができやすい肌になってしまうのです。
加齢は避けられない事ですが、シミを防ぐには、若い頃から夜はしっかりを睡眠をとったり、肌に優しい基礎化粧品を使ったりして、シミのできにくい肌を作ることが大切でしょう。
日焼け対策を怠って年々蓄積される紫外線
毎年春から夏にかけて、テレビでは日焼け止めのCMや紫外線予防の大切さを特集した番組などがよく放送されます。
紫外線は年々強くなっており懸念されていますが、これもシミの原因の1つです。
紫外線を浴びると、肌からメラニンが過剰分泌され、それが肌の表面に出るためシミが出来てしまうのです。
また、たちの悪いことに年々蓄積されているので、過去に浴びた紫外線が原因で加齢と共にシミが出てきてしまいます。
これから出来る対策としては、必ず毎日日焼け止めを塗ったり、極力長袖を着たりして直接肌に触れないように気を付ける事です。
ストレスからの自律神経の乱れ
ストレスがたまると、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経の乱れが乱れると、夜眠れなかったり、過剰にイライラしたりします。
すると気が付いたらシミが顔に出来ていた、なんて事もよくあります。
自律神経の乱れは自分たちで気が付きにくいと言えます。
最近夜寝つきが悪いとか、風邪ではないが何か体の調子が悪いと思ったら、カウンセリングや病院に相談すると良いでしょう。
自律神経の乱れを解決しないと、いくらスキンケアを頑張ってもシミを治せないからです。
柑橘系やパセリの食べ物の過剰摂取
食べ物でもシミが発生してしまう事があります。
レモンなどの柑橘系には、ソラーレンという成分が含まれており、これを過剰摂取して日光に当たると、ソラーレンが反応してシミを作ってしまうそうです。
ただ、柑橘系に含まれるビタミンCは、シミを薄くする効果もあります。
過剰摂取すると逆にシミが増えてしまうという事なので、適度な量を摂取することを心がけましょう。
メラニンが酸化して顔のシミになっている!

先ほど、メラニンについてお話ししましたが、メラニンがシミを作る仕組みについてご説明します。
シミの原因の大半は紫外線ですが、紫外線が肌に当たると、肌の内部の細胞が破壊されてしまします。
細胞の破壊は最悪の場合、皮膚ガンを発症してしまいますが、皮膚は肌にダメージを受けないようにメラニンを作ります。
メラニンは、メラノサイトと呼ばれる肌の表皮の1番下にある層を守るために作られ、メラニンが発生している部分の肌は酸化して黒くなります。
この黒ずんだ部分は、ターンオーバーによって自然とはがれていきます。
しかし、ターンオーバーが崩れていたり、メラニンが過剰発生していると剥がれにくくなり、シミとして残ってしまうのです。
つまり、シミを消したり出にくくするには、ターンオーバーを正常に機能させる事と、メラニンが過剰に作られないようにする事が必要になります。
顔のシミには主に、肝斑など5種類ある
顔のシミは主に5種類あります。
この種類によって、発生する場所や消す方法が違うのです。
間違った治療をすると、余計にシミが濃くなる恐れもあるので、どの種類なのか把握しておくようにしましょう。
老人性色素斑(日光性黒子)
1つ目は、顔・手足などの紫外線に当たりやすい所に出来る老人性色素斑です。
出てき始めの頃は薄い茶色で、丸っぽいかたちで数mm~数10mmの大きさで、時間が経つにつれて濃い茶色に変わってきます。
生理前や妊娠中、ピル服用時には紫外線の影響を受けやすく、このタイプのシミが出やすくなります。
後ほどご紹介しますが、このタイプのシミには美白化粧品が有効で、特に「ハイドロキノン」という成分のある化粧品を使うと良いでしょう。
脂漏性角化症
これは良性の腫瘍の一種で、年寄りイボとも呼ばれています。
顔だけでなくデコルテや手の甲にもでき、触ると皮膚が盛り上がっています。
色は皮膚と同じ色だったり、黒いものだったりします。
これも紫外線の影響で、皮膚の形態が変化してイボのように盛り上がって出てきます。
先ほどの老人性色素斑と違い、皮膚の形態が変わっているので美白化粧品よりも、角質ケアのできる化粧品やピーリングが有効です。
皮膚科だとレーザーや電気治療が有効です。
肝斑(かんぱん)
よくCMでも取り上げられている肝斑は、両側の頬骨辺りに薄い茶色や、灰色の「もやっ」と広がって出来るシミの事です。
30~40代で出来やすく、生理中などで女性ホルモンバランスが崩れていたり、妊娠中、プルを服用したりした事が原因で出来ます。
老人性色素斑と同じで、ビタミンC・ハイドロキノンが入った美白化粧品が有効で、ピーリングも効果が出やすいようです。
注意しなければならないのが、皮膚科で治療する際にレーザー治療をしない事と言えます。
肝斑にレーザー治療をすると悪化して、むしろ色が濃くなってしまいます。
シミの種類が何なのか、皮膚科で正しい判断をしてもらいましょう。
そばかす
目元の周りや頬の上部にできる小さいシミのことをそばかすと言います。
10代のころから発生しやすく、薄茶色の斑点のシミが出来ます。
これも紫外線、ストレスによって出来やすいのですが、幼少期や思春期にでき始めるものは遺伝性である事が多いようです。
これも老人性色素斑や肝斑と同じで美白化粧品が有効です。
他にもピーリングやレーザー治療も効果的なので、治療方法については皮膚科と相談すると良いでしょう。
炎症後色素沈着
ニキビ・虫さされを潰したりこすったりなど、刺激を与える事で発症するシミは炎症後色素沈着と言います。
皮膚に刺激を与えると、大量のメラニンを生成してしまい、それがシミになってしまうのです。
ピーリングをしたり、ビタミンC配合の美白化粧品を使うと、色素沈着を薄くする事が可能です。
顔のシミを作らないスキンケアの方法は?
シミを作らないためには、先ほどから紹介している美白化粧品を使う事も必要ですが、まずは日々のスキンケアを見直しましょう。
まずは30度以下のぬるま湯で顔についた汚れを2、3回優しく洗い流します。
次に泡立てネットを使ってふわふわの泡を作って、ゴシゴシと強くこすらないように撫でるように洗います。
撫でるように洗えたら、ぬるま湯で泡を残さないように優しく洗い流します。
綺麗に洗い流せたら、清潔なタオルで抑えるように顔を拭きます。
最後に、化粧水と乳液を使ってしっかりと保湿します。
化粧水は手のひらで2回染み込ませると、保湿力が上がってシミになりにくい肌を作ります。
また、すでにシミが出来ている所には、化粧水を染み込ませたコットンでパックをすると効果的です。
化粧水を使った後は、必ず乳液を塗って乾燥を防ぐようにしましょう。
上記が、スキンケアの基本的な方法です。
大事な事は、全てのプロセスで汚れを落とそうとゴシゴシと強くこする事はしてはいけないという事。
余計に肌を傷つけてしまい、シミが増えてしまったり、治りにくくなったりしますので、注意してください。
皮膚科で顔のシミとりする治療とは?

顔のシミやニキビを相談する専門家は、美容外科の先生というイメージが強いと思いますが、実は皮膚科でも相談が出来ます。
皮膚科での治療は、内服薬の服用や外用薬の塗布があり、これで効果があらわれる人もいます。
また、美容外科では社会保険が適用されない事がほとんどですが、皮膚科では社会保険が適用されるので、お財布にも優しいですね。
シミに悩んでいる方は、まずは皮膚科に行って相談してみると良いでしょう。
皮膚科での顔のシミとりにはレーザー以外にもある
顔のシミとり治療は、レーザーや電気を使った治療のイメージがある方が多いかもしれません。
しかし、先述したように、シミとり治療には薬を服用したり塗布すると言った治療もあります。
他にも、ピーリングと呼ばれる治療もあり、自分の肌の状態によって様々な治療を皮膚科で施してもらえます。
顔のシミを消す薬治療
皮膚科で処方される内服薬には、トランサミンやビタミンC誘導体、ビタミンE、Lーシステイン呼ばれる成分の薬が処方される事が多いと言えます。
これを先生の指示通りに服用して、体の内側から美白する事が出来ます。
外用薬には、漂白作用の強いハイドロキノン軟膏や、コラーゲンを産生して皮膚のターンオーバーを促すトレチノイン軟膏が処方されます。
外用薬によっては量が多過ぎると肌が荒れてしまったり、逆に少なすぎると効果が出にくかったりします。
1度に使う量などは、先生の指示に従うようにしましょう。
顔のピーリングを使ってターンオーバーを促す
ピーリングとは、古い角質を取り除いてターンオーバーを正常にするケアのことです。
皮膚科や美容外科でピーリングを受ける事が出来ますが、酸を使って治療を施すため、痛みを伴うことがあります。
また、アフターケアをしっかりとしないと、酸で肌が傷んでしまう恐れもあるようです。
最近では、市販の肌に優しいピーリングジェルやピーリング石鹸などもあり、自宅でケアが出来るので、使ってみてはいかがでしょうか。
顔のシミとりに効く美白化粧品を探すには?

では、正しいスキンケア方法や皮膚科での治療も出来ます。
また、美白化粧品を揃えるのも有効な手段と言えます。
美白化粧品とは、肌を白くする化粧品ではなく、シミを目立たなくする化粧品のことですが、美白化粧品を探す際のポイントをご紹介します。
先述したように、シミはメラニンの過剰発生により酸化して黒く変色してしまった事によって発生しますが、シミを消すには「メラニンを還元する」必要があるのです。
メラニンを還元するには、「肌の新陳代謝を上げる」必要があります。
つまり、美白化粧品を探す時には、「メラニンを還元」し、「肌の新陳代謝を上げる」成分が入っているものを探すのが、シミケアに効果的だということです。
ハイドロキノンやビタミンC誘導体などが含まれている化粧品を探そう
シミに効果的な美容成分は、メラニンの還元作用が強く美白効果の高い「ハイドロキノン」、皮膚内でハイドロキノンに変化してメラニン還元作用のある「アルブチン」、メラニン還元と肌の代謝を高める「ビタミンC誘導体」などがあります。
他にも、肌代謝を高め色素沈着したメラニン排出する「Lーシステイン」、メラニン酸化を防ぐ「ルシノール」、シミを薄くしメラニン還元作用をもつ「リノール酸」などがあります。
美白効果のある成分は上記のものです。
ドラッグストアーや化粧品売り場などに行き、気になる美白化粧品に、ハイドロキノンなどが含まれているのかどうかをチェックしてみると良いでしょう。
また、どの化粧品が自分に合っているのか分からない場合は、化粧品売り場のスタッフや薬剤師に相談すれば、適切なアドバイスを受ける事が出来ます。
気軽に相談してみましょう。
顔のシミとりは様々な方法がある
このように、顔のシミとりだけでも様々な方法があります。
セルフケアも可能ですので、まずは自分で挑戦してみるのも良いですが、長年悩んでいるという方は、思い切って皮膚科や美容外科に相談するのも手だと思います。
肌トラブルで皮膚科医などの専門家に相談する事は、テレビでも推奨されているので、ぜひ行ってみましょう。